ある生物学者の不可思議な心臓

ある生物学者の不可思議な心臓

先天性心疾患をもつ生物学者が命について考える。

心臓

我慢し続けると人生が終わる

地獄旅行を再開しよう。 おいらには、自分のこれまでの経験に基づいた教訓がいくつかあり、それらの教訓はとても信頼している。そんな教訓の一つに、「どんなつらいこと痛いことも、我慢し続ければ終わる」というものがある。 例えば、心臓病患者が受けるカ…

モンスターパティエント

腹水の水抜き入院から、無事退院できた。連日ラシックスとソルダクトンを点滴で日に3回打ち続けた。約一週間で体重は3kg、腹囲は5cmほど減った。点滴による利尿剤はすごい効果である。点滴を打ち始めた最初の日は、おしっこが3L近くもでた。その後はでる…

クリームパン足とアンパン腹

数日前から、腹水がひどくなってきた。それに伴って体重も増加し続けている。2週間前と比べて3キロ近く増えた。今の体型はお腹だけがポッコリと異様にでていて、妊婦さんを体験した気分だ。 お腹以外に足先もまた、特に水が溜ってむくみ足の甲や指はパンパ…

奇跡の終焉

おいらは、13歳のときフォンタン手術を受けた。フォンタン後の体の変化は劇的だった。顔や爪や唇の色は、紫色から血色の良いピンク色にかわり、ばち指はなくなり湾曲した爪はまっすぐに延びはじめた。走ることができ階段も息切れすることなく登れるようにな…

フォンタンの革命

フォンタン手術は、先天性心疾患に対する手術の中でも特に革命的であった。1971年にフランスのフォンタン医師が、二心室修復の不可能な先天性心疾患に対する根治手術としてこの手術法を考案した。それまでは、そうした心疾患を持つ子供たちになすすべき手は…

大人になる心臓

先天性心疾患を持って生まれた子供たちは、自分がどんな病気なのかをわからない。わけのわからないまま、検査入院手術を繰り返し、生き残ったものたちが成人になっていく。その間、病気のことは親が必死に調べたりしている。当の本人は気楽なもので、病名す…

自己紹介

初めてのブログ初めての投稿なので緊張している。一体何からどう書いていっていいのかとあれこれ悩んでしまうが、そう悩んでいるうちにブログを始めるまでに年月が過ぎていってしまった。でも、緊張や悩みは心臓にストレスを与えよくないので、あまり深く考…