ある生物学者の不可思議な心臓

ある生物学者の不可思議な心臓

先天性心疾患をもつ生物学者が命について考える。

体調、神ってる。

ここ数年、年末年始のころはいつも体調が悪かった。そのためか、気分も落ち込み年が明けてもとてもめでたい気分にはなれなかった。今年の初めもまた気分が落ち込んでいて、それが祟ったのか地獄入院につながった。しかし、今年は違う。極めて体調が良いのだ。タンパクも下がっていなそうだし、むくみもない。腰や背中も痛くなくなった。寝ていて息苦しくもならず、寒気もなく胃腸のムカムカや吐き気もない。夜は、今までは2時間おきに起きてトイレに行っていたのに、最近は5、6時間まとまってぐっすり寝れるようになった。なんとも気持ちいい。昨年の今頃と比べると奇跡に近い回復ぶりである。同じ体とは思えないほどだ。

 体調が良い理由は、とんでもなくぐうたらに無理せずのんびり過ごしてきたからかもしれない。地獄入院の反動で、退院後は徹底して自分を甘やかしてきた。仕事は週2回ほどで、お昼もたっぷり休んでときどき昼寝もした。紅茶や炭酸水で至福のひと時を満喫した。桃、梨、ぶどう、リンゴ、みかんなど果物を好きなだけ食べた。ただし、無理をしないのが原則なので、食べ過ぎや飲み過ぎには気をつけた。極めつけは、サンタさんからファミコンミニをプレゼントされたことだ(息子に贈られたものだけど)。ファミコン世代のおいらには、たまらないものがあり、息子と一緒にゲラゲラ笑いながらやっている。

 でも、今こうして元気に過ごせるのは、家族や医師や看護師さん、職場の人々の助けがあったからに他ならない。だから、その恩返しに、今年以上に自分を甘やかして元気に過ごそう。いや、仕事を頑張ろう。来年はいい研究成果をだすよ。