ある生物学者の不可思議な心臓

ある生物学者の不可思議な心臓

先天性心疾患をもつ生物学者が命について考える。

息子

ファルコンに乗りたい

虚無感に満ちた長い3連休がようやく終わろうとしている。最初にお断りしておくと、以下に書くことは、おいらのしょうもない嘆きや愚痴であり、気持ちの整理ができないまま連休が終わろうとしているため、自分自身の記録のために書いておくことにしたものであ…

クリームシチューの進化学

我が家では、中1の息子の定番料理となったクリームシチュー。前回作ってから約2ヶ月が経ち、再び作ってもらった。息子のクリームシチューが登場するのは、大体おいらの疲れが溜まっていて寒い日である。この数日もその条件に当てはまり、南の島にしては最高…

息子いれば憂いなし

年明けから息子と二人暮らしをしている。妻は、昨年同様冬の期間は友人の観光業を手伝いに、本土の山間部に長期滞在しに行った。昨年までは息子はスキー留学のため、妻と一緒に行っていた。しかし、息子は中学に入るとスキーへの情熱が冷めてしまい、今年は…

ラップを貼り付けた白樺のような足

おいらの身体の中で、一番人に見られたくない部分は足のスネである。胸の手術痕は、おいらにとっての勲章であり、できれば見せびらかしたいぐらいだ。身体中に常に無数にある内出血痕は、他人が見ると不気味がられるが、おいら自身は全然気にならない。いわ…

青い夢

二ヶ月前、地獄を味わった穴場ビーチに再び赴いた。一年中暖かい南の島とはいえ、9月に入ると秋の気配が少しずつ増していっていた。空の色は、まばゆい白から澄んだ青に変わり、雲は高く分厚くそびえ立つ入道雲から薄く柔らかい形に変わっていた。日差しは強…

塵も積もれば山とならず

以前息子がある知能テストの問題を出してきた。どうやら学校で誰かに教わってきたようだ。その問題は、実際に有名企業の入社試験で出たらしい。その問題とは、「鶏を8ドルで仕入れて、一旦9ドルで売り、再び10ドルで買い戻して、11ドルで売った。ではいくら…